これまでを これからに。小樽の未来を彩るカラフルアート!
2023年、小樽運河竣工100周年を迎えるこの年、新たなプロジェクトが生まれました。その名も「小樽フォント」
小樽はこれまで、北海道開拓の玄関口としてその名を馳せ、多数の石造倉庫とともに、現在は観光都市の一つとして人気のある街に発展してきました。小樽は高齢者が多い街で、次世代を担う子どもたちが年々少なくなっている現状があります。
今回活動に参加したのは、そんな子どもたちの支援に力をいれる「発達支援事業所きっずてらす」。「ウイングベイ小樽」という商業施設内にある抜群のロケーションは全国的にも非常に稀であり、市民の方への発達障害への理解と接点を深めることを目的に、さまざまな取り組みを行なっています。
そんな事業所に、「ご当地フォント」の話を持ちかけてくれたのが、株式会社mvp creative Japanの大海さん。
「2016年、渋谷みやげ開発プロジェクトから誕生したシブヤフォント。この〇〇フォントを北海道でも作りたい!と、当時、シブヤフォントをプロデュースしていた磯村さんに相談したのが2019年5月。
色々と錯綜しているうちにコロナ禍になり、、、あれから4年、ご当地フォントプロジェクトがスタートし、今度こそ!と思いました。
すぐに小樽出身、在住アートディレクターのUNIdesign.の佐藤じんたん、きっずてらすを立ち上げた小玉さんにお声かけしました。」(mvp creative Japan:大海恵聖)
「話が来た時には、ワクワクしかありませんでした。子どもたちと制作活動を行い、事業所前に掲示をしたりはしていましたが、子どもたちにとって制作が楽しみな活動になるには、十分なモチベーションとは言えません。ご当地フォントは、そんな子どもたちの作品に光をあてるきっかけになると思いました」(きっずてらす:小玉武志)
私たちはまずチーム作りから始めました。法人の管理者、アートディレクターのじんたん、プロジェクトマネージャーの大海さんを交え、この企画を行う趣旨と、コンセプトを固めました。そのチームの中には、すでにイラスト面で異彩を放っていた当事者クリエイターなおゆき君にも参加してもらいました。その子の一言で決まったチーム名「OTARU SUPER FONT MAKER」
いよいよ始動です!
限りのある紙とペンで、限りのない可能性を
子どもたちの自由な発想を大事にしたいというじんたんの意向を踏まえ、大人がテーマを決めるのではなく、あくまでも子どもたちが主体に。それでも本格的なデザイン活動は初めての子どもたちのために、最初はじんたんに講師に来てもらい、絵を描くときのポイントなどを教えてもらいました。
参加してくれた子どもたちの誰しもが、カラフルな色に目をキラキラ、心をワクワク!!思い思いに筆を走らせます。
出来上がった作品は、自由そのもの。何にもとらわれない素敵な作品の数々が出来上がりました。
「子供たちにはまず地元の特徴やそれらの「色」をイメージしてもらうことから始めて、自由に楽しんで描いてもらいました。楽しく描く事で筆が走り、それが躍動感を生んだり、面白い配色が生まれたりしていきました。」(UNIdesign:じんたん)
一際フォント作りに励んでいたのは、チームの名付け親のなおゆき君。小樽の冬といえば「雪灯りの路」。それにちなんで、ろうそくをテーマにした「AKARI font」を作ってくれました。
気がつけばあっという間にたくさんの作品が生まれました。
それを一つ一つ、デザインとしてパターンにしてくれたのがアートディレクターのじんたんです。
「さまざまなテーマで描かれた、たくさんの作品たち。それらを街らしいテキスタイルになるよう、色や絵柄を組み合わせながら試行錯誤しながら完成に至りました。フォントも小樽の冬のイベントにぴったりなものが誕生したりと、子供たちの創造力に驚きました。」(UNIdesign:じんたん)
子どもたちの未来を照らす 共創のカタチ
活動期間の1年弱の中でも、子どもたちが作品作りをしたのはほんのわずか数時間です。その作品が、こうしてカタチになることで、子どもたちの中にも何かが芽生えました。そして、子どもたちの親は、我が子の絵が作品になったカタチを見て、その喜びも一入(ひとしお)です。
プロジェクトマネージャーの大海さんは語ります。
「振り返れば、コロナの落ち着いたこの時期に素晴らしいチームで完成できたのは、仲間とサポートをしてくれる企業の方々がいてこそです。みんなありがとう!」(mvp creative Japan:大海恵聖)
「あの日描いた文字」がたくさんの人のHAPPYになる。
小樽フォントはここから更に新しいものを作り出していきたいと思います。
こちらのストーリーで生まれたフォント・パターン
ストーリーづくりを
ご一緒しましょう
「ご当地フォントサイトにデータを登録したい!」「デザイナーを紹介してほしい!」「アートワーク(フォント・パターン)を活用したイベントを企画提案してほしい」など、さまざまなお手伝い、連携を進めております。ぜひお声がけください。