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東京の豊かな自然と優しいジモト。あたたかい「ご縁」から始まった「日の出フォント」。(東京都西多摩郡日の出町)

2025/03/22 日の出フォント(東京都西多摩郡日の出町)
2025/03/22 日の出フォント(東京都西多摩郡日の出町)

日の出太陽の家 東京都西多摩郡日の出町716-1

日の出フォントのはじまり

東京都の西部にある自然が豊かな地に、「西多摩郡 日の出町」はあります。人口は約1万6千人。町内にはたくさんの福祉施設があります。福祉と地域の方々との繋がりも深い福祉に優しい町です。「日の出フォント」のアーティストが所属する「障害者支援施設 日の出太陽の家」は昭和62年に設立され、これまで陶芸作品をはじめとした数多くの創作物やイラストなどのアート作品を過去からストックしてきました。この作品をより多くの方々に知っていただきたいという想いはあったものの、これをどのようにして知ってもらうかの術は、なかなか難しいものでした。そんな中、町内のご縁で「ご当地フォント」を知り、「日の出フォント」の活動に賛同していただいたデザイナーさんである環境造形東京の浅見さん、西武信用金庫・日の出支店のスタッフのみなさんとタッグを組んでジモト日の出町の「ご縁」から「日の出フォント」はスタートしました。

何にも変えがたい目の輝きと、作り上げる楽しさと。

今回「日の出フォント」としてチャレンジしたことは、手書きの文字からフォントをつくること、今まで描きためた作品をみんなで選んでパターンをつくること、得意の陶芸の粘土を使ってフォントをつくることでした。日の出太陽の家のご利用者さん、デザイナーの浅見さん、西武信用金庫のスタッフさん。最初はみなさん少しだけ緊張気味でしたが、いざフォント作りがはじまると、みんなで一緒に考えながら、作業しながら、普段はあまり見せない活き活きとした目の輝きをもって、たくさん、たくさん文字をつくりあげていきました。コロナ禍では何かをつくりあげるということが制約されることが多かった分、貯め込んだパワーを一気に放出して楽しんでいるようでした。

また、パターンとなる原画を会議室の机一杯に並べて、ご利用者さんに、その絵を描いた時の情景やポイントをひとつひとつ説明してもらいながら、喧々諤々、意見を出し合いながら原画を絞り込んでいくこともありました。ご自分が描いた原画について、自信を持って堂々と説明をする姿は、「アーティスト」として、羨ましくなるぐらいキラキラと輝いていました。

そして、粘土フォント。2色の粘土でひもを作る、つくった紐をねじる、文字に成型するといった工程を繰り返し、一人のアーティストが半年間かけてコツコツと作り上げていきました。その「職人」のような佇まいは、思わず見入ってしまう「カッコよさ」がありました。また、粘土からフォントへの変換は、まさにデザイナー浅見さんの真骨頂。完成したフォントファイルをインストールして初めてタイピングしたときは感動ものでした。

協働作業や、個々の創作、オンライン/オフラインのミーティング、メールでのやりとりなど数々の積み重ねを経て世に出ることになった「日の出フォント」。プロジェクトメンバーの顔合わせの時に、一人のアーティストさんが元気よく連呼していた言葉は、「チームワーク!」。シンプルだけど、まさにこの一言に尽きるのだと思っています。

もっと、日の出フォント

走り出したばかりの「日の出フォント」はまだまだアーティストさんの底力や魅力をたくさん隠し持っています。今回は「日の出太陽の家」のアーティストさんが中心の出発でしたが、日の出町にはたくさんの福祉施設があり、そこにはアーティストさんがたくさんいます。ご当地「日の出」から発信を続けることで、たくさんのアーティストさんがキラキラとした「輝き」を発し、デザイナーさんが創作意欲に燃え、地域の方々と一緒になって作り上げていく。そして、そこから「日の出フォント」のファンが増えていく。気が付いたら「日の出フォント」にあふれている。そんな風になったら嬉しいですね。

 

こちらのストーリーで生まれたフォント・パターン

 

ストーリーづくりを
ご一緒しましょう

「ご当地フォントサイトにデータを登録したい!」「デザイナーを紹介してほしい!」「アートワーク(フォント・パターン)を活用したイベントを企画提案してほしい」など、さまざまなお手伝い、連携を進めております。ぜひお声がけください。